[甚平]木綿織物の老舗がつくる甚平

[甚平]木綿織物の老舗がつくる甚平

木綿織物の老舗「宮田織物」では、
甚平の布地の織りから国内自社で生産。

風が通り抜ける様な軽さや、
柔らかな着心地など、
木綿織物の特徴を生かし、
一枚一枚丁寧に仕立てています。

2019年10月より放送されております
TBSテレビ「4分間のマリーゴールド」では、
宮田織物の作務衣・甚平・はんてんをご着用頂いております。
メディア掲載情報は、こちらをご覧下さい。)

甚平の素材

宮田織物は、木綿織物の製造元です。

宮田織物で作る甚平は、綿100%のみ。
肌ざわりが心地よく、
暑い夏も快適に過ごせるよう、
布地の織りからこだわります。

甚平の歴史

甚平といえば、
ご存知の通り「半袖・短パン」です。

でも、Tシャツとは違う
すっきりとした見た目には、
歴史に由来しているのかもしれません。
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甚平は、「甚兵衛(じんべえ)」とも書き、
「甚兵衛羽織」に由来。

甚兵衛羽織とは、下級武士向けの
木綿わたが入った袖なし羽織の事で、
陣羽織を真似てつくられた「雑兵用陣羽織」の意味から、
「陣兵羽織」で「甚兵衛羽織」になったとされます。

その甚兵衛羽織を着物仕立てにしたものが、
「甚兵衛(甚平)」である。

つまり、甚平という語の流れは、
陣羽織 → 陣兵羽織 → 甚兵衛羽織 → 甚兵衛 → 甚平であろう。

その他、甚平の語源には、
甚兵衛という人が作ったとか、
よく着ていたからといった説もあるが
単に字面から言われたもので、
根拠らしきものはない。

▲語源由来辞典より引用させて頂きました。
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このように、甚平には
日本古来の歴史が根付いています。

甚平のデザイン

歴史がある甚平は、
上着の仕立ても「純和風」

着物や作務衣のような、
前合わせや袖の仕立てとなっています。

また、紐で結び合わせる仕立ては、
着る人の体型やサイズに臨機応変に対応します。

これが、着心地の良さにつながり、
永く愛用できる秘訣です。

袖付けには「白の飾り紐」と、
和服にもある「みやつ口」を施すことで、
少しでも涼やかに、風を感じるような
デザインになっています。

パンツ丈も長すぎず・短すぎない
丁度良い「ひざ丈」

短すぎると「こどもっぽく」
長すぎると「暑い」

一番素敵に見える丈です。

さらに、宮田織物の甚平では
ウエスト部分を全てゴム仕立てにせず、
前部分のみ、ベルト芯仕立てとすることで、
上着を着なくても、またチラリと見えても、
きちんと感があり、カッコよく見えます。

しかしながら、ウエストの後ろ部分は
ゴム仕立てなので、窮屈感もございません。

だからこそ、おうちでのくつろぎにも、
お出かけ時にも、おすすめです。

決して無理をしない。
なのに、背筋がシャンとして見える甚平なんです。

定番人気:甚平 [ちぢみ織り] 無地

宮田織物で、毎年生産している
人気の無地の甚平があります。

光沢感と張りのある生地は、
肌に張り付きにくいので暑い季節に人気。

細番手の糸を使用し、
心地よい張り感と、
さらりとした肌ざわりが特徴です。

人気拡大中:甚平 [麦打]

2018年から販売を開始した甚平 [麦打]

細やかな織り柄に板締め糸と色糸を重ね、
麦の穂を打って散らす様子を表現。

独特の色彩と肌に張り付かず、
さらりとした風合いが特徴です。

発売以来、毎年完売するほどの人気商品に。

TBSテレビ「4分間のマリーゴールド」着用:甚平 [氷雨]

流れ落ちる様な繊細な縦縞は、
板締め糸を用いて、
みぞれ交じりの冷たい雨を表現。

年代を問わずおすすめできる柄。

ドラマの中では、黒を
カッコよく着こなして頂いておりました。

2019NEW:甚平 [泡沫]

水面に浮かぶあぶくを、
板締め糸と刺し子調の織り組織で
表現したテキスタイル「泡沫」

刺し子糸を全て均一の糸にするのではなく、
あえて色や太さを変えたこだわりの織り。

縦縞のグラデーションで、
すっきりとシンプルに仕上げております。

甚平と同じ素材の作務衣

半袖・半ズボンに抵抗がある方には、
宮田織物の「夏作務衣」がおすすめ。

定番人気の無地の甚平に使用している
「ちぢみ織り」を使用した作務衣は、
作務衣の良さと甚平の着心地の良いとこ取り。

甚平のトレンド

2019年6月11日発行の
繊研新聞「くらしのまわり」というコラムで、

「ゆかた」シーズン到来
お洒落上級者こそ和装を

というテーマで、
ゆかたのトレンド今昔比較表が掲載されていました。

<ゆかたのトレンド>

(昔)堅いルール(主に7~8月)
(今)堅いルールはなくなった(6~9月気温の高い日)

(昔)ゆかたは風呂上りの着物
(今)外出OK

(昔)白地のゆかた=部屋着
(今)外出OK(下着が透けないように気をつける)

(昔)藍染めのゆかた=夕暮れから着用
(今)自由

(昔)夕涼み、近所のお祭りなど
(今)自由

(昔)素足に下駄
(今)半襟や足袋着用もOK

一番下の”半襟や足袋着用もOK”という項目意外は、
全て宮田織物の甚平に当てはまると感じました。

余談:甚兵衛鮫

「ジンベエザメ」をご存知ですか。
平たい体の大きな“サメ”のことです。

なんだか、名前に聞き覚えがありませんか。

「ジンベエザメ」は、
体にある模様が着物の甚兵衛(じんべえ)・
甚平(じんべい)に似ていることから
「ジンベエザメ」と名付けられたそうです。

ここまで書く中で、
「ジンベエザメ」をついつい
「ジンベイザメ」と何回も書き間違えてしまいました。

インターネットで調べてみても、
「ジンベエザメ」「ジンベイザメ」どちらも出て来ます。

標準の和名は「ジンベエザメ(甚兵衛鮫)」

甚平(じんべい)は、
じんべえ(甚兵衛)と発音されていたが、
日本語の揺らぎによるもので、
上記語源説のうち一方に断定はできないとのこと。

鮫と聞くと、少し怖い印象ですが、
由来を聞くと少し親近感の湧く「ジンベエザメ」ですね。

甚平には、安価な海外生産のものも
多数出回っております。

宮田織物の甚平は、
布地の織りから国内自社生産。
決して低価格のものではございません。

宜しければ一度、
宮田織物の甚平を着てみませんか。

参考文献:Wikipedia・語源由来辞典・繊研新聞(順不同)